Recomend Cinema Best

〜ようこそシネディク試写室へ〜


 

 

迷っているあなたのために、スペシャルシートをご用意いたしました

個 人的なお薦め映画ですが鑑賞の参考にしてごゆっくりお楽しみ下さい

★★★★ 観ておくべき素晴らしい作品

★★★★ 迷ったらこの作品

★★★ 楽しめる作品

 

 

 

【時計じかけのオレンジ】1971★★★★★

 

第37回ニューヨーク映画批評家協会 最優秀作品賞受賞

監督:スタンリー・キューブリック 主演:マルコム・マクドゥエル 音楽:ウォルター・カーロスほか

 

私の映画ベストワンで、これまでの映画作品の金字塔だと思っている。この映画に出会ったのはリアルタイムではない。公開された当時は小学生である。この年には日清カップヌードルが発売され、翌年にはあさま山荘事件が起こっている。また公開された映画は、「屋根の上のバイオリン弾き」「フレンチ・コネクション」「007 ダイヤモンドは永遠に」「ダーティハリー」「愛の狩人」などがある。特にも「フレンチ・コネクション」は第44回アカデミー賞作品賞を受賞している。この映画は作品賞にノミネートされたのだが、ウィリアム・フリードキン監督自身が「この年のベストは俺の作品じゃない、時計じかけのオレンジが上さ」と発言している。

私はこの映画を高校生のときに鑑賞した。衝撃を受けた。圧倒された。席から立てなかった。そして、これが映画の集大成だと思った。誰だこんなとんでもない才能のある映画をつくったのはと思った。それが、天才スタンリー・キューブリックだった。当作品のもつパワーが当時のまだ保守的な世相には反社会的としか映らず、反体制というようなアナーキーな部分や暴力シーンがメディアから攻撃された。私がこの映画の一番の良さは何かと質問を受けた場合は必ずこう答えている。「映画という総合芸術の要素をすべて完璧に融合させた奇跡のような作品だから」と。説明はいらない、震えるような感覚で見て欲しい。なお、スタンリー・キューブリックの全作品はぜひ鑑賞してほしい。

 

原作(アンソニー・バージェスの個人管理への警鐘を鳴らした見事な小説)

脚本(第1部・第2部・第3部が明確に分かれたパーフェクトな脚本)

配役(完全にパーフェクトだ)

映像撮影(広角レンズの歪んだ映像と、移動撮影、ロンドンでのロケ撮影がパーフェクト)

ポップ感覚(美術デザイン、衣装、メーキャップ、建物、小道具、絵画、人物のデフォルメが完璧)

音楽(ウォルター・カーロス(現ウェンディ)のシンセサイザーによるクラシック音楽の斬新さ)

ポスター(もう完璧。今でも売れている)

音響(ドルビーシステムが初めて導入された)

 

 

 

 

 

 

 

【ブレード・ランナー】1982★★★★★

監督:リドリー・スコット

主演:ハリソン・フォード

音楽:ヴァンゲリス

 

リアルタイムで劇場で鑑賞した。しかし、そのときの記憶が鮮明ではない。とにかくルトガー・ハウアーの演技に魅了され、ハリソン・フォードが脇役のように思えた。その後に、何度も何度も繰り返し見た。リバイバル上映で、ビデオテープで、喫茶店の上映会で、そしてDVDで。未来は陰鬱でジメジメしていて、混沌としていて猥雑なのだと想像した。日本人やアジア人が出てくるのでうれしかった。それから、東京のネオンサインが取り入れられ、「強力わかもと」のゲイシャガールにはやられた。ラストシーンでの背景に映るTDKのサインも誇らしかった。この映画の溢れるビジョン、イメージがすべてカッコ良かった。いうまでもなくこの映画はSFというカテゴリーを越えた傑作だ。

ラストシーンが陰鬱過ぎると製作者上層部から酷評されたため、リドリーは仕方なくデッカードとレイチェルの逃避行シーンを追加(これまで二人が乗っているのはスピナーだと思っていたが地上を走るクルマなんだと最近認識)し、キューブリックから許可をもらった『シャイニング』の冒頭空撮シーンを、あえてラストシーンに追加した。多くのファンはあまりこれを受け入れていないようだが、私はこのラストはこれでいいと思う。というよりも、エスカレータードアが閉まって終わるバージョンより好きだ。

 

 

 

 

 

 

 

【アバウト・シュミット】2002★★★★

監 督:アレクサンダー・ペイン

主演:ジャック・ニコルソン

 

どうしても劇場で観たかったのだが結局行けずじまい。やっと DVDでこの作品に出会えた。やはり思ったとおりの作品だった。ジャック・ニコルソンのしみじみした演技に酔いしれた。主人公のシュミットに笑わされ、共感し、同情し、切ない思いと、そして涙させられる。この映画には何ひとつドラマチックな場面がない。日常にはそんなに劇的なことばかり起こるわけがない。 そこがまたいいのだ。シュミットは落ちぶれても言動は紳士だ。濡れ落ち葉という皮肉を込めた呼び名がアメリカにもあるかどうかはさておいて、人生の最終章 をじたばたしながら、どうにか生きようとする男の悲哀は世界共通、普遍的なことかもしれない。長寿国の日本には、ただ、笑って観ている他人事ではない。いい作品に出会えたことに感謝するしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【L.A.コンフィデンシャル】1997★★★★★

監 督:カーティス・ハンソン

主演:ガイ・ピアース

 

冒頭のシーンで、酒屋で出会うフード付きの白いコートを羽織った金髪の女性こそ、キム・ベイシンガーだった。このシーンを見たときに、独特のオーラというかハリウッド映画で久しぶりのキラキラしたオーラが僕には見えた。実は女優そっくりに美容整形された娼婦なのだが、彼女の役がこの映画のキーパーソンになる。ロサンゼルを舞台に小説をいくつも残したジェームズ・エルロイ原作で、見事なハードボイルドの傑作がこの作品だ。ロサンゼルス警察内の腐敗・汚職、暗黒街とのコネクションやセレブを相手にした高級コールガール組織との接点など。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【サイン】2002★★★★

監 督:M・ナイト・シャラマン

主演:メル・ギブソン

 

すべてのことに偶然はない、出来事は必然なのだと語りかけてくる作品。妻が交通事故で亡くなり神への信仰を捨てた牧師が、ある出来事をきっかけに再生していこうとする物語になっている。牧師、元プロ野球選手の弟、そして息子、娘の4人が田舎町の人里離れた一軒屋にひっそりと暮らしている。回りはトウモロコシ畑で、ある日ミステリーサークルが現れる。不吉な予兆として家族たちはおびえるが、そこに突然、本当の異性人が現れ、家族に襲いかかる。だが、家族はパニックになりながら闘い窮地から逃れることができた。その方法というのが、それまでの伏線でありすべてこれにつながるのかと最後に納得させられる。途中、失笑しかねないギリギリの線を保ちながら、B級映画のかたちを借りた、絶望から希望へつながる家族再生のドラマである。

 

 

 

 

 

 

 

 

【激突!】1973★★★★

監 督:スティーブン・スピルバーグ

主演:デニス・ウィーバー

 

テレビ映画として製作されたものが、あまりにも面白い作品に出来上がったため、急遽、劇場用映画として公開されることになったというエピソードをもつ。あるサラリーマンが苛立ちながら、仕事の相手先がいる街へ向かう途中の不条理なサスペンス映画だ。原作はTV映画トワイライト・ゾーンの脚本を数多く手掛けた、リチャード・マシスンだから抜群にうまいストーリーテーリングだ。

自動車で走行中に、のろのろ前を走るタンクローリー車にクラクションを鳴らすも、相手は構わずにマイペース走行。そうこうするうちに、タンクローリー車の窓から追い越していいよと腕で合図があり、素直に追い越そうとスピードを上げた瞬間、対向車と衝突しそうになる。そこから、お互いの心理を読みあい、駆け引きをしながら、相手はからかっているのではなく、本当に殺そうとしているのではという恐怖が襲ってくる。

アメリカ南部独特の閉鎖的で保守的な雰囲気が映画の相乗効果となっている。あいつがドライバーなのか、いったい誰なんだと、ダイナーの中にいる客たちの様子をこっそり伺う主人公の気持ちにこちらも同調してしまう。相手の動機、姿や顔が一切わからずに自分を襲ってくる恐怖を描いたサスペンス映画の傑作。スピルバーグはやはりSFよりもサスペンス映画で本領を発揮する監督だと確信した作品。

 

 

 

 

 

 

【七人の侍】1954★★★★★

監 督:黒澤 明

主演:三船敏郎

 

黒澤明をはじめ常連たちの脚本家が新たに挑んだのは、侍が1日城でどのように過ごし、どのように生活していたかを克明に描くというストーリーを考えていた。しかし、侍の生活を調べるため、あらゆる文献を探し、調査しても具体的なことはまったくわからなかった結果となった。ただ、その調査の過程で、放浪していた侍はどうやって食糧にありつけたのかを知る文献に出会った。そこには、農民の用心棒として雇われながら、米などの報酬をもらって生活していたと記述があった。その史実を脚色して出来上がったのが、野武士から農民を守るために雇われた七人の侍の物語である。

侍たちのそれぞれの個性やエピソードが丹念に描かれ、すべては農民とともに闘うクライマックスへと雪崩れ込む。この映画の魅力は、アクション、ドラマ、恋愛、戦い、サスペンス、ドキュメンタリー、歴史もの、こういう、さまざまな要素の中に、あらゆるエピソードが盛り込まれ、一方ではマルチカメラの使用や望遠レンズでの撮影技法、独特な編集など、これぞ日本映画を代表する娯楽映画として世界的に受け入れられている。また、映画監督を目指す者や、世界の映画人に多大な影響を与え未だに評価され続けている日本映画の傑作だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

【エグゼクティブ・デシジョン】1996★★★★

監 督:スチュアート・ベアード

主演:カート・ラッセル

 

脚本の出来が作品を左右するというが、この映画の巧妙で巧みなストーリー展開に引き込まれた。

しかも、冒頭で主人公として登場する人物が、これからというときに映画から消えてしまう唐突さには、正直面食らった。これは、ヒッチコックの「サイコ」に匹敵する。ストーリーは、ハイジャックされた航空機の中にいるテロリストたちは自爆覚悟でアメリカ本国へ向かうのを、米海兵隊の先鋭たちが最先端のステルス戦闘機で何とか機内に乗り込んでそれを阻止しようとする話だ。

 その中に文民であるCIA分析官がチームに入り、アメリカ軍の精鋭たちに煙たがられながら、少しずつ信頼を得て、チーム員として任務を遂行しようとする。この映画の面白さはいかに爆弾を処理し起爆装置を持っているある男を見つけるか、そのハラハラ感がたまらない。いきなり、主人公と思っていたスティーヴン・セガールが吹き飛ばされて死んでしまう前半での展開にはびっくり。ハル・ベリーの気丈さ、ジョン・レグイザモの男気、ジョン・モートンの身動きできない役、そしてストローを加えたオリバー・プラットの最後の機転が見事だ。

 

 

 

 

 

 

【パッション】2004★★★★

監 督:メル・ギブソン

主演:ジム・カヴィーゼル

 

キリストを描く映画は多いがこれだけ十字架への道行きを、ハードに、そしてたぶんこれがリアルだったに違いないと思わせる力作だ。決して商業的な作品ではなく、メル・ギブソンの自らクリスチャンである者として、映画人として作りたかった、映像化したかったという思いから私費を投じた映画だ。これが、公開されるないなや世界で話題を起こし大ヒットした。この映画を観ていると目をそむけていけない気持ちになり、一人の青年宗教家が、人間の愚かさを全て背負い、ついには神の元へ帰っていくストーリーを聖書に忠実に描いた稀有な作品だ。

 

 

 

 

【グラディエーター】2000★★★★

監 督:リドリー・スコット

主演:ラッセル・クロウ

 

リドリー・スコット作品の中でもベスト3に入る出来だと思う。

 

 

【野いちご】1962★★★

監 督:イングマル・ベルイマン

主演:マックス・フォン・シドー

 

 

【河童のクゥと夏休み】2007★★★★★

監 督:原 恵一

 

【ブラックホーク・ダウン】2002★★★★

監 督:リドリー・スコット

主演:ジョシュ・ハートネット

 

 

【スター・ウォーズ/新たなる希望】1977★★★★★

監 督:ジョージ・ルーカス

主演:マーク・ハミル

 

【復讐するは我にあり】1979★★★★

監 督:今村・昌平

主演:緒方 拳

 

【ギルバート・グレイプ】1994★★★★★

監 督:ラッセ・ハルストレム

主演:ジョニー・デップ

 

【A.I】2001★★★★

監 督:スティーブン・スピルバーグ

主演:ハーレイ・ジョエル・オスメント

 

【未知との遭遇】1977★★★★★

監督:スティーブン・スピルバーグ

主演:リチャード・ドレイファス

 

【レイダース/失われたアーク《聖櫃》】1981★★★★

監督:スティーブン・スピルバーグ

主演:ハリソン・フォード

 

【刑事ジョンブック/目撃者】1985★★★★

監 督:ピーター・ウィーアー

主演:ハリソン・フォード

 

【羊たちの沈黙】1990★★★★★

監 督:ジョナサン・デミ

主演:ジョディー・フォスター

 

【ガープの世界】1983★★★★★

監 督:ジョージ・ロイ・ヒル

主演:ロビン・ウィリアムス

 

 

【ダイ・ハード】1989★★★★★

監 督:ジョン・マクティアナン

主演:ブルース・ウィリス

 

 

 

 

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